薬剤師になって見せる~医療職としての吟持を持って~

106回薬剤師国家試験に合格。次なるステージを見据えて自身の気持ちを前向きに考えて、薬剤師としての一歩を

ケトプロフェンとロキソプロフェンの違い~光線過敏症を起こす否か~

今回、103回薬剤師国家試験で出題済みとなったケトプロフェンの話を受けて、はっとしたことがありました。

それは、よく言われる「光線過敏症」が副作用としてよく知られているからですが、私が今回、処方されたロキソプロフェン、実は光線過敏症を起こさないのです。

ではなんで、「光線過敏症」というなったら一生涯、付き合わないといけない副作用を起こすものと、起こさないものが存在するのか。

今回は構造式を絡めて考えていきたいと思います。

まず、ロキソプロフェンとケトプロフェンの構造式をそれぞれ、見ていただきたいと思います。

ロキソプロフェンNa構造式

それぞれを見ていただいて、感じていただきたいと思います。

この構造式に、光線過敏症を起こしうる元凶が存在することを知ってほしい。

それが、「ベンゾフェノン」です。

構造式を見ていただいてわかると思いますが、この構造に紫外線というエネルギー量がかなりの光源が当たると、ベンゾフェノン内にかなりのエネルギーが溜まり、不安定になります。

それを無くすべく、共鳴構造をとって安定になろうとするのですが、ベンゼン環が二つも存在していては、何回も共鳴を起こすだけで安定にならないんです。

不安定になるとどうしても、化学物質は居場所を求めて彷徨いだすため、生体内の組織を傷害するようになるといえます。

安定にするために起こした共鳴構造が仇になる構造をもっていたということになります。

一方で、ロキソプロフェンは、構造中に、そのようなエネルギーを貯めやすい部分が存在しません。ケトン基が存在はするものの、電子の状態は安定であるため、共鳴構造をとる必要性が全くないということが考えられます。

光線過敏症を起こして大変な思いをされる方がいる一方で、薬がなければ痛みを取りきれないという現状が存在しているということを踏まえると、注意書きを読んでおいて…だけで済ませるのは、違う気がします。

そういうことを含めて、生活指導を患者さんにしてあげれることも、地域医療の担い手としての薬剤師の新たな道になると思います。

私も、明日から新たな気持ちで、勉強をしていきたいと思います。できるできないだけではなく、今の自分の状態を含めて、卒試や国家試験を向けて、効率的な勉強スタンスを見つけていきたいと思います。

今回の記事を記載しながら、基礎科目の大事さを思い知るきっかけになったと思います。

まずは卒試を一発合格に向けて、ファイトイッパーツとして、記事の記載を終わります。では。