薬剤師が持つべき経口緊急避妊薬に対する認識
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
こんばんわ。今日はみなさんに考えて頂きたいことがあります。
今回の記事の中身を見てもらえばわかりますが、
そもそもですが、『経口緊急避妊薬を使う≠女性の性の乱れ』と考えることが
なぜできない?というのが本音です。
私は、助産師のシオリーヌさんの動画をみて、本当になるほどなって感じたことが
ありました。本来、産婦人科の先生方は『女性の性に敏感になっているはず』なのに
学会のある先生が、『経口緊急避妊薬を使用すると性の乱れが起こる』ということを
懸念しているということが物議を醸したことがあったみたいです。
ただ、私自身が思うのは、女性だけの問題ではなく、本来であれば男性にも責任はある
はずなんですよね。経口避『妊』薬ということですから、『妊娠』が絡んでくるわけです。でも、女性だけで妊娠ってできますか?男性と女性の交わりの基、妊娠は起こるはずです。それなのに、妊娠するのは女性に責任があるというのはいささか言い過ぎではないかと思います。
記事では、薬剤師が経口緊急避妊薬の購入時に介入する案が出てきているとのことです。
この部分で私自身、少し違和感を抱きました。
そもそもですが、今まで、第一類医薬品をお客さんが購入する際、薬剤師が紙面などの
説明文書を見せながら、説明することが求められています。
しかしながら、経口避妊薬を使う時というのはある意味非常事態です。
それなのにもかかわらず、紙媒体又は電子媒体を用いて説明して、購入するという
段階を踏まないといけないのか…ということです。もちろん、電子媒体を見せながら
説明することで、購入するまでに多少の時間を要するぐらいで済みます。
ただ、購入している方の心象はどうでしょうか。
市販されれば、購入することに対するハードルは確かに下がる。そう思います。
その一方で、気持ちとしてはいかかでしょうか。
説明を受ける=自分は何をしているのだろう…という罪悪感はもちろん、
それが性犯罪によるものだったら…自分を責めて続けるかもしれないです。
そういう気持ちになるかもしれない危険性を経口緊急避妊薬の購入には潜んでいるという認識がなければいけないのではないでしょうか。
もし市販されるようになったとしても、経口緊急避妊薬の購入する方専用のカウンターを設けるなどして人目につかない配慮ももちろん必要だと思います。
市販することがダメとは言いません。望まない妊娠が起こることを下げる上では、
大変大切なことです。でも、購入する方の心象に配慮した店舗環境の整理もしないで
経口緊急避妊薬の市販に踏み切るのはいささか早すぎると思っています。
性に対する認識は多様性が叫ばれて久しいですが、性犯罪や性の乱れを女性の責任にするのは少し考えが足りないように思います。薬剤師に求められるのは、どれだけ
その被害者の気持ちに寄り添えるか、必要であれば警察などの公的機関に繋がる橋渡しができることだと感じました。