薬剤師になって見せる~医療職としての吟持を持って~

106回薬剤師国家試験に合格。次なるステージを見据えて自身の気持ちを前向きに考えて、薬剤師としての一歩を

大麻の禁止の意味をもう一回認識しよう。

こんばんわ。

皆さんに本当に考えて欲しいことがあります。

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前の記事にも書きましたが、若者の大麻所持、使用が問題になっています。

所持・使用しているだけで、逮捕されるのは、酷いという考え方の方も

居られるでしょうし、規制するのは時代に合わない。という考え方の方も

居られると思います。

しかし、大麻の問題点に気づいていないからこそ、言えることなのでは?

と思っています。では、大麻の問題点は何か、探っていきたいと思います。

 

 

身体依存が弱いながらあること。

覚醒剤大麻といった規制薬物には、精神依存・身体依存が問題になることが

多いです。特に、今回問題になっている大麻、後、コカインにおいては、

精神依存が強く、身体依存が弱いため、周りから薬物を使用しているかどうかは見分けがつかないことが多いです。

そして、なんといっても、耐性が弱いので、量が増えず、怪しまれる可能性も

低いというのが、現状としてあります。

そのため、使っているのかどうかを判別するのは、非常に難しいということが

言えます。

医療用大麻を使う時は、短期間の使用だから大丈夫ということが記事で書かれて

いましたが、人によって体質もまちまちです。長期間使わないと精神依存が

出てこない人もいれば、少量で出てくる人も居られるでしょう。

一律に考えるのはあまりにも危険だと思います。

よく危険性がないという記載を目にすることがありますが、そんなのは

嘘ですから、皆さん気を付けてください。

 

大麻の中でも茎と種子以外の例外がない。

悪法と言われてしまう、大麻取締法ですが、栽培、所持については、茎、種子のみ

認められていることをご存知ですか。特に、神社仏閣や相撲さんで見かけるしめ縄

には、茎が使われています。種は鳥の餌として市販されています。

実際に鳥を買ったことがあるかたなら、合点が行くと思います。

そういう仕事関係での所持・栽培が認められているということを果たして、

どれだけの人が知っているのかなと疑問を感じています。

 

大麻の成分の代謝・排泄について。

大麻の成分には、テトラヒドロカンナビノールという化合物が含まれています。

実は、この化合物、よく、薬剤師国家試験の問題で出題されるんですが、

こういうひっかけを出されることがあります。

『テトラヒドロカンナビノールは、N-脱メチル化を受ける』というものがあります。

ソース画像を表示こういう構造をしているんです。

実際、ベンジル基に結合しているメチル基は、とても反応性が高いため、

実際は、酸化反応を薬物代謝酵素により行われることがわかっています。

このため、代謝物での検出が尿検査の結果判明することが多いんです。

話が逸れましたが、N-脱メチル化を受けるのかという問いに対して、

これは×ということができます。そもそも、炭素骨格で作られている

ことと、アミンなどを含まないことから、アルカロイドではないと

言われています。未変化体では検出が困難であるということが、

この化合物の特徴であると言えます。

 

若者の大麻への危機感が低い…。

慶応義塾大学の学生が大麻所持・使用していたことが事件として、出ていた

ことがありましたが、ご存知でしょうか。

どんなに勉強が出来たとしても、薬物乱用に手を染めることは決して

あってはいけない。そう思っています。

ですが、この時の学生の一言に私は我を忘れ、衝撃を受けました。

そして、本当の意味で『大麻取締法』そのものの理解などを早い段階から

の指導や、薬物乱用の危険性を中学校、高校だけではなく、大学においても

しっかり認識させることの重要性が問われていると感じました。

私の卒業した大学では、駅前でよく催されていた『ダメ、ゼッタイ』のPR

イベントでコーナーを設けて、薬物の危険性やその後の末路などを

正確に的確に、わかってもらうために、説明をしていたのを見かけて、

薬学教育の一環としても地域住民の命や希望を守るためには必要なこと

だなと思いました。

 

まとめ

大麻覚醒剤などの薬物乱用。多くの方が、自分のその後を棒に振っている

現実があります。医療に今後携わる者として、必要な対応としては三つあると

思っています。これは、医師や歯科医師の先生にもお願いしたいことです。

『薬物乱用の定義づけをよりわかり易く』

『どういう薬物が危険なのか、地域住民に対しての説明』

『乱用してしまった人のその後の社会における更生に手を差し伸べて欲しい』

 

これら三つの内の最後は、本当に大事です。

特に、精神依存と弱いながらも身体依存があるため、リスクがあるため、

また、依存する可能性を秘めていることが考えられるからです。

特に、依存を起こした人に対して、社会の風当たりは厳しいです。

それはある意味仕方ないことですが、時として大きな傷になることもあります。

社会復帰していく方たちに対しても、薬物乱用をせずに独り立ちできるように

支援をして行くことも、必要なことだと思います。

私は薬剤師になった時に、そういう人と会うかもしれない。

もし会ったとしても、決して馬鹿にせず、その人の更生する力になれれば

と思います。