薬剤師になって見せる~医療職としての吟持を持って~

106回薬剤師国家試験に合格。次なるステージを見据えて自身の気持ちを前向きに考えて、薬剤師としての一歩を

アレルギー性疾患と重金属との相関性について

おはようございます!

四月に満開になると思っていた桜がもうすでに満開になっていて、一人で

『早すぎてるやろ』ってツッコミを入れていました。三月も、今日で終わりですね。

国家試験の結果で悔しい結果に終わった方、この一年が凄く大切な時間になると

思います。そして、106回薬剤師国家試験に合格した皆様、この四月より、社会に

出て行くことになります。いろんな辛さ、悲しさが多いかもしれませんが、そこで

潰れることなく、前向きに考えて頑張っていきましょう。

 

さて、前置きが長くなりました。今回は、私がびっくりした、タイムリーな記事を

見つけたので、共有したいと思います。

www.msn.com

福井大学名古屋大学の共同研究で解明した事らしいですが、花粉症の症状悪化に

鉛が関与していることがわかったそうです。

花粉症ってそもそも何?

花粉症はアレルギー性鼻炎の季節型のことで、多くはスギ花粉によるアレルギーで

おこることがあります。中には、他の木の花粉や野の花の花粉も問題になることも

あるので、注意が必要です。

アレルギー性鼻炎ってそもそもなに?

皆さんの中で、アレルギー性○○という疾患と隣り合わせで暮らしている方いると

思います。私もその中の一人です。鼻水が滝のように出続け、大変な状況の時も

あります。しかし、この疾患はそもそも、免疫の異常事態が引き起こしている

状態が表面化したものであります。

そもそもですが、アレルギー性鼻炎ってどういう経緯で起こるのでしょうか。

以下に説明をしたいと思います。

①抗原が入ってくる(抗原として挙げられるのは、花粉、ハウスダストなど)

②肥満細胞や好塩基球のFcレセプター(抗体のお尻の部分と結合)とIgEが結合

 ヒスタミンなどのケミカルメディエーターと呼ばれる物質を放出

 それにより、組織障害が起こる。

③肥満細胞により放出された好酸球走化因子により、好酸球が組織障害を起こす。

(ここまで行くと遅発型と呼ばれる。)

これが、鼻で起これば、鼻炎の症状が出て行くということになります。

よく小児期に問題になる食物アレルギーは、消化器系で起こることで下痢や腹痛

などの原因になります。

今回の記事で、私がびっくりしたこと。

 患者に症状を聞き取ったところ、鉛濃度が高いほど1日のくしゃみの回数が多く、鼻づまりの程度が重い傾向が見られた

 喘息の症状の悪化の要因として、既知の事実としてあるのは、『水銀』『鉛』

カドミウム』があげられています。その一方で、鼻炎の症状の悪化にも関与

しているということが今回の研究で解明されたということが言えます。

症状が重い人ほど、鼻中にある鉛濃度が多いという事実。私には驚きとともに、

こういうアレルギー疾患と重金属の相関性をもっと、多くの人に知って欲しい

なと感じました。その一方で、花粉症の症状を抑えるために、マスクを付けたり、

鼻うがいが大事だということも合わせて対応策としてあり得るなと感じました。

 鼻汁を採取する1~4日前の花粉飛散量と鉛濃度に相関関係が見られた。ヒノキやシラカバなどほかの花粉を調べたところ、鉛が付着していた

 こういう結果が出ていることから、山林の花粉に鉛の付着があり、それが鼻の中

に入ることで、より症状を重くすることになるということです。

鼻と重金属の関係

アレルギー性疾患では、ぜんそくを含めて、重金属との関連が良く言われます。

しかし、それだけでは終われない部分があります。

それは、クロム(六価)が起こす、鼻中隔穿孔です。実際の画像がこちらです。

ソース画像を表示

実際の鼻の中に穴が開いた状態になることですが、これを起こすだけの強力な

酸化作用が、六価クロムにはあるということです。恐ろしいですが、こういう

危険性を含めてわかっておかないといけないと感じました。

※実は、六価クロムは、体内に入っても、直ぐに三価クロムになってしまうので、

生体での検出は不可です。しかし、鼻粘膜を含む粘膜全般では、付着してしまう

と強い酸化力を持って穴をあける危険性がある。

まとめ

 アレルギー性疾患と重金属の関連だけではなく、重金属が起こしうる危険性を

この記事では紹介してきました。いかがでしょうか。

重金属は私たちが生きて来た中で、公害を起こしたりと、幾度も、襲い掛かって

きました。しかし、そのような中でも、私たちは自分の命を守るための行動

をとってきました。今後は、私たちが自ら行動していくことで、情報を掴み取る

時代になっていきます。医療職になるということを含めて、こういう身近な疾患

に関連した論文の収集は価値があると思います。皆さんも自分から知識を取り込む

ことが出来ますように。