薬剤師になって見せる~医療職としての吟持を持って~

106回薬剤師国家試験に合格。次なるステージを見据えて自身の気持ちを前向きに考えて、薬剤師としての一歩を

『望まない妊娠、出産のリスク』を根本から無くすために、必要な事。

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おはようございます!今回は、『望まない妊娠、出産』をどう、なく

していくのがいいのかについて考えていきたいと思っています。

そもそもですが、皆さんは、母体保護法ってご存じですか。

今回は、この法律がどういう意味で、障壁になっているのかを考えていくと

同時に、妊娠や出産に対して、男性も女性もひっくるめて、考えていきたいと

思います。

母体保護法』ってどういう法律、なぜこれだけ問題視されているの?

 この法律の出来た目的は以下のように定められています。

第一条 この法律は、不妊手術及び人工妊娠中絶に関する事項を定めること等により、母性の生命健康を保護することを目的とする。 

 今回の記事で問題になっているのは、こちらの記載が法律中にあるからでした。

第十四条 都道府県の区域を単位として設立された公益社団法人たる医師会の指定する医師(以下「指定医師」という。)は、次の各号の一に該当する者に対して、本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる。
 妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの
 暴行若しくは脅迫によつて又は抵抗若しくは拒絶することができない間にかんいんされて妊娠したもの
 前項の同意は、配偶者が知れないとき若しくはその意思を表示することができないとき又は妊娠後に配偶者がなくなつたときには本人の同意だけで足りる。

 

 こちらの条文を見て頂ければわかりますが、確かに『本人及び配偶者の同意』が

いるということが書かれているということがわかります。

この二の条文を見て少し違和感をもちませんか?そもそも、配偶者に同意を得る

必要性のあることでしょうか。これこそが、『望まない妊娠・出産のリスク』がある

と言える部分だと思います。他の、一の条文のように、配偶者との間で納得の上で、

中絶するという意志が共通認識となり、理解を得やすい場合は、同意も得やすい

かもしれません。

そういうことを考えた時、この条文が、望まない妊娠による中絶をすることへの

足枷になってしまう可能性があるんだということが容易に想像できます。

『望まない妊娠・出産』しか選択できない現状が横たわっている

記事の中にこういう記載がありました。

昨年6月には性暴力で妊娠した未婚女性が複数の医療機関で中絶の手術を断られるという事案があった

報道されていたかどうか覚えていませんが、こういう『配偶者の同意』が取れないが

ために、中絶を断られるという事件が起こってしまうのも本当に心が痛いです。

そもそもですが、これが独身の女性であればどうでしょうか。

知らない男から性被害、性暴力を受けることへの怖さ、とてもではない苦しみを

心に張り付かせた状態で、生きて行かないといけないのです。

この事件が噂になり、『知らなかったもんが悪い』『被害に遭うやつが悪い』

という被害女性への批判の声が普通に起こってしまうと、やられた人間に対する

心遣いが一切感じられないことになると思いますし、それが女性を追い込む可能性が

でてきてしまうのだと思います。決してやられた人間が悪いのではない、この

考えかたが未だに出来ていない人たちがいるということに、私は唖然としました。

妊娠したくてもできない『不妊治療』に励んでいる人たちもいます。

私がいつも読んでいるもち麦さん(id:mothimugisunのブログでも書かれていますが

 、子供が欲しい…と願って治療を長年続けている方がいるのも事実としてあります。

しかし、子供がすんなりできやすい人もいます。いろんな人達がいます。

しかし、子供を虐待してしまう人も出てきてしまうのが、今の日本の現状なのかな

とも感じています。そもそも、女性にとって『妊娠、出産、子育て』は大きく

ライフイベントが変化する部分です。子供ができて教育にお金がかかってくる

ということもあります。子育てするのも、大変なのに、家事もしないといけません。

何方かをやっていると、何方かがなおざりになる。こんなの普通ではないかと、幼少期

から見てきて、母に対して感謝しかないですし、実際に

私の母をみていて感じます。それをきちんと旦那さんを含め周りの方たちが、

認識し、感謝してくれていれば、どこか心が晴れることもあると思います。でも、

してもらう事が当たり前になり、感謝しなくなる事があれば、どうでしょうか。

男性の中で『誰に食わせてもらっていると思っているんだ。』ということを、言ったり

そう思っている方が実際にいます。でも、家事や育児を誰がしてくれているんでしょう

か。そこの意識が欠落していませんか。と私は感じています。

 まとめ

『望まない妊娠、出産のリスク』を無くすために、厚生労働省は遅いながらも、方針を

固め決定したということであり、私は、評価できる点だと感じています。しかしながら

、子育ての支援などの妊娠、出産の後の事は、『ノータッチ』ということに、私は

違和感を感じています。女性の社会進出を促進するのなら、男性の労働時間の

短縮が選択できる施策や、両性の賃金水準の向上を含めて国会で議論することが

本当に必要なことではないのでしょうか。

支援を必要としている人の声、届いていますか?私を含め医療者には、『望まない妊

娠を無くすための方法をより広く正確に話ができる』ことが必要であると思います