薬剤師になって見せる~医療職としての吟持を持って~

106回薬剤師国家試験に合格。次なるステージを見据えて自身の気持ちを前向きに考えて、薬剤師としての一歩を

医療の現場にも、必要な考え方だと思います…。

こんばんわ。

皆さんは、この本を読んだことがありますか。

ソース画像を表示

今、この日本で他にも多くの宅配業者が存在する中で、『ヤマト運輸』が、

これほどの企業へと変貌を遂げた『理由』、そして、ヤマトが大事にし続ける

『考え方』。この二つに鋭く切り込んだ著書であると同時に、いたく感動した

ので、共有したいと思います。そして、この企業の考え方が、そっくりそのまま

医療現場でも同じことが言えると私は考えています。

『利益よりもお客様からの『ありがとう』を追求する』

この考え方がどれだけのものか、考えてみた事があるかた、居られますか。

私は、正直な話、この考え方に強烈な衝撃を受けました。

確かに、お客様(医療現場では患者さん)からの『ありがとう』は確かに、大事です。

そもそも、利益を度外視したやり方が果たしてどこまで通用するのか?この本に出会う

まで、私は、失礼ながらそう思っていました。

しかし、この本を読んで、『利益を考えずに、お客様からの『ありがとう』を追求する

ことで、知らぬ間に利益を上昇させる』ということが実際にあるということがわかり、

今までの思考が間違いであったとようやく理解しました。

私が、前の記事でも書いたように、利益度外視になっても、『必要と思われることが

あれば、そこは絶対にしないといけない。』ということは、物凄く大事であると

思います。医療現場でも、患者さんのために対応したことが、たとえ利益のために

ならなくても、それが周り回って、後で評価が上がったり、利益になったりとすること

があるんだということ。これをわかるきっかけになりました。

東日本大震災の時、ヤマトのある行動が『感動を呼んだ』

この部分を読んだ時の私の感想…それは、『言葉にならない物でした』

涙が溢れてきました。この章で辞めよう…なんど思ったかわかりません。

でも、それでも読み続けたのは、ヤマト運輸を利用している者として、その事実

をきちんと目に焼き付ける義務があると感じたからです。

なぜ、私が感動したのか、それは以下の文面を見ればわかります。

「会社の車を使い、経費を使って、積極的にみんながボランティア活動を

している。人件費も含めたら膨大な金額になる。でも『世のため、人の

ため』といつも会社が言っている方針なら、このままやらせてみよう。

本社からお叱りを受けたら、自分たち主管支店長のクビを差し出せばいいか。』 

 会社にどう思われるか?その気持ちよりも、『自分たちのすべきこと』に行動

を移せたヤマトの従業員、そしてそれを見守り、何か叱責があれば、自分たちの

首を差し出す覚悟を腹に決める主管支店長たち。それぞれの思いを胸に、行った

ことが結果として、いい方向に向かったことは大変嬉しいですし、社長が、行った

言葉も、社員に対する労いの言葉と、お褒めの言葉を言われること。

利益を度外視した行動ですよね。多くの宅配業者の中で、被災地から手を引いた

業者は、佐川急便など他にもあったはずです。でも、ヤマトだけが、手を引かず、

被災地のセンターから荷物を配送し続けた事の、重要性を、皆さん理解できますか。

これこそが、『利他の心』ではないかと思いました。

もちろん、この心だけで、会社を大きくできたわけではないと思います。でも、

『周り回って利益があがるんだ』という考え方を持っているということも、

ある意味重要ではないかと思います。

医療の現場でも、『利他の心』は必要である

ここまでヤマト運輸の話をしてきましたが、皆さんは、どうでしょうか。

特に医療職の方たちにお聞きしたいです。今言われている『多職種連携』は

大事です。しかし、患者のために必要であっても、それを『利益にならないから』

やりません。という方も居られると思うんですね。でも、自分だけがいいと思う、

『利己の心』だけで、いいのでしょうか。

患者さんから感謝されることで、『やってよかった』と思うことや、この方法が

良ければ、口コミで噂になり、評価が上がったり、利益が上がったりすることも

あると思うんですね。

それこそが、『利他の心』であると思います。目の前の利益に目がくらみ、

短絡的に考えてしまう方が多いと思う中で、私はこの考え方に、いたく共感させ

られました。

『仕事を効率だけで割り切るのは、良くない』全員経営の考え方が育まれている

私は、『利他の心』の前に、この『全員経営』の考え方が何とも言えず、心に

残っていました。

医療の仕事でも、『効率を考えて割り切ってやらないといけない』ということが

よく言われています。もちろん、優先順位が一番高いのと、低いのを同列で考え

るのは、誤りです。そこは理解できます。しかし、そこに視点を置きすぎて、

本当に必要な働きができなくなってしまう。そういうリスクが潜んでいるのか

もしれないと感じていました。勉強においても同じでした。

そのため、この章を読み切った時に、いい意味で『清々しさと、潔さ』を感じ、

心から感動しました。そして、一人一人が、『お客様への安心と安全をお届けする

ために、どうしたらいいのか』と考えて働いているということと、会社の風土

として、『実際に行動する事に怯えずに頑張れ』と背中を押しているのもあると

感じました。こういう風土そのものが、医療の現場でも必要ではないかと感じました。

まとめ

この本を読み、まっるきり『医療現場と関係ないとは言い切れない』と感じてしまう

ほど、しっかりとした取材の上で執筆されています。

実際に、社員との会話の中で感じたことなどを書かれていますが、この考え方を、

『医療の現場でも』吸収できるのではないかと思った事もありました。

ヤマト運輸は、『クロネコヤマトの宅急便』というフレーズで長く愛されていますが、

本当の意味での強さを、この本を読めば、きっとわかると思います。

一度、読んでみて欲しいと思います。終わります。