薬剤師になって見せる~医療職としての吟持を持って~

106回薬剤師国家試験に合格。次なるステージを見据えて自身の気持ちを前向きに考えて、薬剤師としての一歩を

感染症法と結核

こんばんわ。

 

とりあえず、総復習講座が終わり、明日から模試の解き直しが始まります。

できる問題とそうでない問題があるとは思いますが、どこまでしっかり理解している

かを確認する意味でも、問題に真正面から向き合っていきたいと思います。

 

新型コロナウイルス感染症が、何類感染症になっているかご存知でしょうか。

二類感染症になっています。

では、もとになる法律は?感染症です。

感染症法が施行されるまでは、感染症により偏見や差別で苦しんだ人が多かった

ため、今後は、感染症の罹患者の人権を尊重し、適切な医療の提供ができる

ようにしようということが目的となっています。

 

話が逸れました。

この二類感染症に同じく含まれているものに、結核というものがあります。

 

結核

医療関係者の方はすぐに分かると思いますが…。

一般の方は、『ハンコ注射』と聞けばわかると思います。

この注射の本当の名前ご存じでしょうか、BCGワクチンと言います。

 

そもそもですが、このワクチン、まず検査を受けてからされるんですが、

ツベルクリン反応』というものです。

 

これは、Ⅳ型アレルギーが発生するかどうかを見るために、行うものです。

Ⅳ型アレルギーが起こる時に存在するのが、細胞性免疫で働いてくれる

キラーT細胞と、指令を出す、ヘルパーT細胞が集まってくるんです。

もし、集まってきて、結核菌がいるとそこで戦闘が始まるので、炎症が起こります。

よって、腕が赤く腫れることがあります。そうなれば、陽性で、結核に既往がある

ということがわかります。が、もし陰性になれば、その時点で、BCGワクチンの

接種対象になります。

 

結核の新規感染者は低下していますが、結核が再賦活化して発症することが

今の日本では起こっています。これは、日本では高齢化が進んでいるため、免疫機能

の低下に伴い、結核菌が元気になり、発症しやすくなっているという現状があります。

(諸外国と比較しても高水準で推移しているということを頭に置かないとだめ。)

 

ということが実際にグラフとして、出題されることがありました。

グラフの裏を見抜く力がかなり求められていると感じました。

が、それができるのも、衛生や実務、生物といったいろんな科目を総動員して

いかないとかなり難しいものです。国家試験対策の問題をただ単に問題として

解くのではなく、実際の感染状況がどうなのかを含めて考えていかないといけない

と感じました。今はコロナ禍であり、呼吸器系疾患を持っている方にはかなり

リスクのある世情となっています。が、それ以外でも、結核が問題になることが

あります。それは関節リウマチの治療で使われる抗体医薬品。

これらは、免疫機能を抑えるため、結核の再賦活が問題になってきます。

そのため、結核の存在がないかの確認として、胸部レントゲンや、IFN-γ遊離試験

を行わないといけないということも、現場では実際に行われています。

 

知識があるだけでは、問題は解けない。

これがわかっていないと、今後も難しい。

ということを含めて、しっかり勉強しないといけませんね。

科目ごとのつながりをしっかり意識して、やらないといけないことがわかっただけでも

自分の収穫になりました。本当の意味で、成績を上げるために必要なことだと

思って今後も頑張りたいです。

 

では。