薬剤師になって見せる~医療職としての吟持を持って~

106回薬剤師国家試験に合格。次なるステージを見据えて自身の気持ちを前向きに考えて、薬剤師としての一歩を

治療にもお金がかかります。~命の値段をどう見る~

こんばんわ。

皆さん、週末に向かい心が軽くなっている方もいると思います。

私は、来週に迫った結果に、少し不安を抱いていますが、前向きな結果であることを

祈っています。

話が変わりますが、皆さんは、『国民皆保険制度や高額療養費制度』の存在がどういう

ものかご存知でしょうか。もしかしたら、知らない方もいるかもしれませんが、この

話はかなり重たい話です。ですので、あまり興味がない方は、回れ右をお願いします。

www.msn.com

この記事を見て、以下の記事に目を通すようにして下さい。

国民皆保険制度の存在と、高額療養費制度の存在意義

国民皆保険制度は、日本が1960年代に全国民が健康保険に加入する事を、法律で

規定してできあがった制度です。この制度で、『フリーアクセス』という

保険医療機関であれば、どこにでも、いけるようになりました。

もちろん、加入する医療保険は、自身の働き方により、完全に異なっており、

被用者保険か国民保険かで区別されています。

しかし、保険を使っていたとしても、金額的に莫大になることもないとは

言えません。もし、際限なく自己負担をしないといけなくなると、かなり

リスクがあるということが分かります。そのため、負担限度額というものが

決まっています。この限度額は、自身の収入額に応じて決まっています。

 

出典:美人のマネ活より

上の図を見てわかるのは、700万~1000万円以上の年収を持っていれば、

30万以上の負担を求められます。400万~700万ぐらいで、20万弱の額が

自己負担額として、求められます。それ以下は、10万以下になります。

高額収入を持つ方には、それなりの額の負担が相応に求められているということ

が、実際のところと言えます。

高額療養費制度は、自己負担が際限なくなされることを抑えるためにあるとは

いえ、申請が必要な制度であるので、もし医療費が高額になる可能性がある場合

は、予め申請する必要がありますね。(使えるまでに日数がかかるので。)

医療費の中には、食費や生活費は含まれていない…

悲しいですが、国民皆保険制度や高額療養費制度の中には、食費や生活費は

含まれていません。食費も、生活費も健常者でも必要な物だからこそ、含まれて

いません。しかしながら、今のご時世において、この二つの費用が払えない

方も出てきているのが現状です。収入が減額しても、それなりの貯蓄がないと

治療継続すら危ぶまれてしまうレベルであるということ。これって、結構

大変な事なんですよね。実際に、入院生活を行った方ならわかると思いますが

医療費だけが嵩むんではなく、諸々の費用が必要になってくるんだということが

分かると思います。なので、自分の収入と貯蓄だけで、全てが賄えるだけの

人が実際の患者さんの中でどの程度を占めるんだろうと少し、疑問がわきました。

急性期病院で広く使われつつあるDPC制度って

導入されてしばらく経ちますが、使われている急性期病院がどの程度か、

わかりませんが、皆さんの中でも、ご存じの方がいると思います。

DPC制度って何かわかりますか?

この制度は、医療保険制度の中の、出来高払いと定額払いのハイブリッド版

制度です。そもそもですが、なぜ、こんな制度ができたのかですが、出来高払い

の弊害で、不要な検査まで行うケースが起こったり、薬漬けと批判される過剰

診療の要因となった経緯があるんです。かといって、定額払いでは、どのような

診療行為を行ったとしても、定額の支給しかない…ということで、医療行為を

行う事を躊躇する要因にもなる…どちらにしても、患者さんのためには、

ならないということで、いいとこどりを目的に、DPC制度ができたということ

になります。

               DPC制度

一日当たりの定額部分入院費と基礎的検査等)と出来高部分手術とリハビリ等

 (この部分は、包括評価部分としても記載)

 

この中で、包括評価部分として、薬価(薬や注射剤)、検査、処置(100点以下)、

入院基本料が適用されます。それ以外は、出来高払いとして使うことができます。

このDPC制度では気を付けないといけないのは、在院日数が長期化することで、

医療機関としては、お金を取ることができなくなるという難点が存在することを

覚えておく必要があります。

病気ごとの値段について

金額に関わらず、入院すれば医療費だけではなく、日々の生活費も馬鹿になりません。

病気の値段が命の値段に直結するのが現状であるということは決して言い過ぎでは

ないということです。実際に、どのぐらい金額的に必要になるのか?

調査をしてみました。

ketsuken.jp

このサイトを見て頂けると良いですが、年齢などの多少の変動を考慮しても、

この程度の金額が実際に必要になると言えます。

●脳血管疾患⇒2万9935円

●心疾患⇒8万7196円

●悪性新生物⇒5万509円

●すべての疾患の平均3万2649円

 

 これらはあくまで、一日当たりの金額ですが、これが何十年と続くことも考えると

どれだけの金額になるでしょうか。想像できますか?

(実際は保険による負担額の減額、又は、高額療養費制度により異なる。)

これはあくまで例ですが、年齢が上がるにつれて、

脳疾患だけではなく、心疾患、悪性新生物(がん)になるリスクも上がってきます。

使われる治療薬によっても、金額が変動するものの、実際に発症したらこの程度の

出費は免れないという現実があるんです。

何とも恐ろしいですが、だからこそ、日々の健診によって、再検査に掛かった

場合は、必ず受診することが求められるということになります。

まとめ

いかがでしょうか。実際に診療されている医師の先生で、どの程度の出費が

実際にあるかまでは知らない方もいると思います。処方箋を切れば、後は、

薬剤師の調剤に委ねられるとはいえ、薬価が高い薬もあり、実際に、負担額が、

高い方もいるのが現状であると思います。薬剤師になって薬価などを現場で

見た時に、どの程度の金額が必要になり、患者さんがどの程度負担を強いられる

のかをきちんと認識しておくことは結構重要なことだと思います。

自分の大切な体を労わり、必要であれば、受診するなどして、メンテナンスを

行うことを決して忘れてほしくないです。自分だけの身体ではないという方も

居られると思います。どうか気をつけてください。では。